次々出てくる新型コロナの変異株を受けて、イギリスでは新型コロナワクチンを2回目接種後、半年以上経過した65歳以上の方を対象に3回目接種が始まりましたね。
変異株は、4種類か5種類くらいと思っていたのですが、今や、なんと12種類もあって驚いているボイジャーです。
この、新型コロナの変異株が次から次へと現れ、ワクチン予防接種も次々、ブースター接種を行われる流れを見て、これって、まるでパソコンのwindowsアップデートと一緒じゃない?と一人思っていました。(笑)
windowsアップデートは、セキュリティの脆弱性かウィルス対策が多いと思うので、ネットを使う限り、終わることはないでしょう。
これを完全に解決する方法は、ネット接続をやめること。
まず、考えられませんが。。。
これも、新型コロナ感染を防ぐために、不急不要の外出を控えるように政府からアナウンスが続いている今の現状に重なって見えます。
そのような中、私はまだ新型コロナワクチン接種はまだなんですが、妻は、既に2回目を接種済みです。
妻は、モデルナ製ワクチンでしたが、1回目は接種場所の貼れ、痛みが接種後5日間続き、接種後2週間で発熱37.4℃が1日、2回目は、接種後翌日から同じく発熱37.4℃2日間、と接種場所の周辺の痛みが1週間の副反応が出てました。
いずれも、医者から事前にロキソニンと胃薬を処方してもらっていたので、特に問題はなかったです。
私は、当初は、専業主夫なので特に外で人に会うわけでもない状態であること、アレルギー体質なので、子どものころに日本脳炎の予防接種で40℃以上の熱が出て以来、予防接種は、当時の医者のアドバイスで受けていない期間が長かったこともあり、今回はどうするか?迷っていました。
それに、何といっても今回の新型コロナのワクチンは、皆さんもご存じのmRNAと言う今までなかったタイプでインフルエンザワクチンのようなワクチンとは、全く造りが異なるワクチンです。
将来的に何がどうなるのか?何も起こらないのか?誰もわからないというところが不安になります。
そのような時に、内海 聡ドクター執筆の『新型コロナワクチンの正体』という本を書店で見かけました。
6月に発売されて以来、8月になっても大手書店での売り上げランキングに3位以内に並んでいる注目書籍で、amazonでも感染症内科学カテゴリーで1位、レビュー数が1300を超え、☆4つ半の高評価本です。
この数字を見ても、コロナ禍において、世間の皆さんの多くが興味を持たれている本だと思います。
そこで、この本を、私自身、ワクチン接種について考える参考として、もう少し腰を据えて読んでみようと思い、購入してじっくり読んでみました。
現役のベテラン内科医のドクター内海聡先生が書かれた本で、ご自身は、中医学もされています。
また、独自にNPOとして薬害問題にも携られています。
今回は、この本に書かれていることを批判的に私なりに見ていき、アレルギー体質の私が、今回のコロナ禍における新型コロナワクチンに対して、どのような考えに至り、その結果、新型コロナワクチン接種を受ける?受けない?についてどちらの道を選んだかを、書評を踏まえて書いてみました。
それでは、早速、『新型コロナワクチンの正体』に書かれている内容に沿って、批判的に見ていきたいと思います。
※あらためて申し上げることではないかとは思いますが、”批判的に見る”とは、論文等を読んで、論説に対して、自分はこうではないか?と論理的に考え、意見を述べることを指します。
『新型コロナワクチンの正体』を批判的に見る
著者の3つの主張
著者のの主張は、以下のように3つ述べられています。
私は2020年当初から新型コロナ騒動は詐欺であり、そもそも死亡者数も感染者数もウソであって、ワクチンなど効きようがないことを述べてきました
引用元:『新型コロナワクチンの正体』p21
というところです。
それでは、この3つの著者の主張についての根拠について、さらに見ていくことにしましょう。
主張その1-新型コロナ騒動は詐欺
【著者が言う根拠】
著者は、東京オリンピックを例に
初期段階でオリンピックを開催したいがために、公式患者数を減らすため、ほとんど検査をやらなかったという事実がありました。検査キットが最初は少なかったという事情ももちろんありましたが、要するに数字を少なく見せるということをやっていたわけです。
オリンピック延期決定後は、さすがに検査数をそれ以前に比べて増やしたので、発表される感染者数も増えました。
引用元:『新型コロナワクチンの正体』p23
と述べ、著者は、これはオリンピックの利権に絡む、“政府による印象操作が原因”と本書中で述べています。
さらに、本書の前書きで、新型コロナについて“この茶番を先導している者たちは、アメリカのWHOやCDCにいる”とまで言っています。
【個人的意見】
今回の政府のコロナ対策に対する政治手腕は、後手後手に回り、2021年8月現在でもワクチン接種を一度も受けていない対象者は、全対象者の6割弱もいます。
このような現状を踏まえて、個人的には、国民一人一人の命がかかると言っても過言ではない事態なので、もう少し更なる尽力を政府には期待したい思いです。
著者は、利権を巡り、恣意的に情報操作し、国民を欺いていると言い切っていますが、その客観的証明は、この本では見られません。
また、著者と同じ医療従事者でも、日に日に増える新型コロナの中等患者、重篤患者と必要ベッド数、設備数が枯渇しつつある中、寝る間も惜しんで救命のために頑張っている現場の方々のことを思うと、詐欺とかウソといううような公言はいかがなものかと強く感じます。
主張その2.死亡者数も感染者数もウソ
【著者が言う根拠】
著者の「ウィルス感染」の定義は、
ウィルス感染とは、体の免疫や体力がない人の身体の中に、免疫バリアを抜けてウィルスが入ってきたときに、さらに免疫細胞がそれに負けて体の中でウィルスがすさまじく増殖している状況のことを指します。
引用元:『新型コロナワクチンの正体』p37~p38
一方、地方自治体やマスコミ等で公表されている新型コロナ感染者数値は、PCR検査の陽性者数がもとになっています。
著者によると、
「PCR検査による陽性」と「感染(発症していること)」は全く違う
引用元:『新型コロナワクチンの正体』p30
とし、
PCR検査では、陽性であるけど、感染しているわけではない人が圧倒的に多いというのが実情です。
引用元:『新型コロナワクチンの正体』p30
と述べています。
【個人的意見】
著者のいう通り、PCR検査の精度は、一様でなく、新型コロナに類似したウィルスもカウントされてしまう場合もあるという問題や、無症状感染者のような状態は、「感染」の定義から逸脱しているので、感染者としてカウントするのはおかしいのでは?という論理は、そうかもしれない。
この点、PCR検査を受けて陽性となった人を、国は、“陽性者数”と発表し、地方自治体、マスコミは、”感染者数”と発表していますが、この部分の用語の統一と定義を同時に公表したほうが誤解を招かないと思います。
著者のこの部分についての言及は、誤りではないとは思いますが、この公表数値の役割は、新型コロナの感染動静の把握とそれに伴う感染リスクをしっかりと個人個人が認識するというためのものだと思います。
実際に、このコロナ禍により、エクモの使用者数は高止まりしているし、医療が逼迫し大きな病院が連名でその状況を訴えているところも出てきています。※
その点から、実際に公表されている数値は、新型コロナウィルスが直接原因かどうかは別として、新型コロナの症状患者が溢れている以上、個人のリスク認識と個人でできる新型コロナ対策の実施指標として今後も必要な数字だと思います。
※重症新型コロナウイルス感染症による医療の逼迫について
https://www.h.kpu-m.ac.jp/doc/important/1218covid19
主張その3.ワクチンなど効きようがない
【著者が言う根拠】
著者は、ワクチン接種による免疫獲得を、人間に備わっている実際の免疫システムによる免疫獲得と比較し、ワクチン接種は、人間の備わっている実際の免疫システムの多くの過程をスルーしたものなので、ワクチンによって人間の体は、ワクチン接種による免疫を獲得することができない。
参照元:『新型コロナワクチンの正体』第8章ワクチンを考えるときにもっとも重要な「効果がない」という事実
【個人的意見】
著者は、新型コロナワクチンに限らず、ワクチンは、効かないと言っています。
しかしながらワクチンの成果において、ある程度時間を経て評価されるというところは、天然痘ワクチン、いわゆる種痘などを見てもわかるところだと思います。
どの時代でも、未知なるワクチン接種には、不安がつきものです。
種痘の時代には、種痘をすると牛になるという風評がありました。
しかし、真実は、今や天然痘は、種痘により感染は無くなり、そして1980年5月に撲滅宣言され、今では種痘は無くなりました。
個人的には、このような実績がある以上、ワクチンは、頭ごなしに効かないとは言えないと思います。
まとめ
この本を読んでの感想は、テーマは、新型コロナワクチンについてでしたが、個人的には、公表データの捉え方や「感染」の定義について、PCR検査の仕組みなどがわかりやすく説明されて勉強になりました。
一方、残念だったのは、自論を証明するための論拠となる出典、参考文献等の記述がなかったことで、巻末にでもまとめて記載されていれば、説得力があったと思います。
今回のコロナ禍において大切なことは、目の前に新型コロナによって肺を侵されている人々が増え続けている現状を真摯に捉え、研究者は、より効果的な手段の研究に尽力し、政治家は、感染拡大を終息させるために社会を硬直させるのではなく、人の流れを抑えても、経済循環は、今まで以上に活性化する新しい仕組みを、今こそICTの力でアシストすることが必須ではないだろうか?
平たく言えば、中小企業に支援金を給付したりお金を貸し付けたりするのではなく、新しい稼ぎ方にシフトできるように支援する知識提供が、先の見えない状況下では先決になるのでは?と思います。
そして、何よりも我々一人一人が、不要な外出を控え、外出時のマスク着用、こまめな消毒、疲れすぎないこと、神経質な状況に陥らないこと等々、小さなできることを確実に地道に積み重ねることが大切だと思います。
最後に、この本を読んでアレルギー体質の私が、新型コロナワクチン接種を受けるか?受けないかの選択についていろいろ考えた結論として、受けることにし、予約もしました。
最大の理由は、新型コロナのワクチンは、効果があることを信じるということを前提に、他の人に感染を移すリスクを減らしたいということです。
普通の人でも高い確率で簡単に発熱してしまうほどの副反応の可能性を持ったワクチンなので、アレルギー体質の私としては、正直怖い気持ちはあります。
でも、やっぱり自分がもしコロナにかかってしまったら、多くの人の時間を奪うことになると同時に、その人たちに不安も抱かせてしまうことになってしまいます。
そう考えると、やはりワクチンでリスクヘッジするべきかと思いました。
あくまでも、ワクチン接種は、リスクヘッジなので、接種後も個人ができる感染拡大防止対策は、これまでどおり何ら変わりませんが。
次回は、私の1回目の新型コロナワクチン接種について、接種がまだ残っている方に、知っていて参考になる情報を含めて書きたいと思います。