一昨日に7月に新調したばかりのノートPCが、ブログ記事を書いている途中、急に入力を受け付けなくなり、急遽、PCを修理専門業者に持って行ったボイジャーです。
ハイスペックPCが欲しかったので、ケチって中古品の程度のよさそうなものをヤフオクで買ったのですが、今回は外れを引いたような感じです。
一つ前のノートPCは、サクサク動いて10年持ったんで、今回も大丈夫と思ったのですが・・・。
パソコンの中古品は、やっぱりリスキーということを改めて勉強しました。
どうでもいいことを、ちょっと引きずってしまいました。
すいません。m(__)m
ということで、この記事は、妻のノートPCを借りて書いています。
10月に入り、周りを見れば、ところどころに秋を感じるようになりましたね。
秋と言えば、味覚の秋、栗に松茸、魚も脂がのって美味しい季節。
我が家も先日、妻と息子の家族3人で京都府綾部市の里山に栗拾いへ行ってきました。
栗拾いをする前に、栗拾いで気を付けること、美味しい栗の見分け方等々、を参考にしようと、ネットで検索したんですが、それが、すっごくたくさん出てきたんです。
いろいろありすぎて、どれを見たらいいのかちょっと困りました。
結局、ネットで複数のサイトで紹介している共通している情報を、今回の栗拾いで試してみることにしました。
実際に試してみて、果たしてそのとおりになったのか?はたまたちがったのか?そのあたりも踏まえて、私なりの美味しい栗の見分け方をお伝えしていきたいと思います。
栗拾いで拾った栗とお店で売られている栗は、ここが違う!
これからの季節、特にお子さんがおられるご家庭は、家族で栗拾いという方もおられるのではないでしょうか?
実際、里山に出かけて、秋を肌で感じながら自分で採ってきた栗を、自宅で栗ご飯にして、家族で栗拾いの話に花を咲かせながら囲む食卓は、ご飯も進むと思います。
とは言え、お店で立派な栗を見かけると、これはこれで秋を感じて栗ご飯でもしようかなと買って帰る方も多いと思います。
どちらも、秋の季節を感じられていいですよね。
でも、栗拾いで採ってきた栗と買ってきた栗って、実は少し違うんです。
何が違うかと言うと、栗が落ちてから収穫されるまでの時間が違うんです。
一般に商品として出荷される栗は、朝一番に落ちている栗をその日の朝にすべて拾います。
なぜ、すぐに拾うかと言うと、栗は、落ちてから日が経つにつれて、虫に食われる、雨に当たると腐敗やカビが見られるなど等々、どんどん品質が落ちていくからです。
一方、栗拾いの栗は、お客さんが楽しみで収穫しているので、取り残しがあります。
この取り残した分は、そのままの放置になると思うので、素人さんには、外見で落ちている栗が今日落ちたものか、昨日落ちたものかなんてことは、わからないと思います。
栗のイガは、枯れて茶褐色になっていても、その中の栗自体は、外見は意外と色が良いように見えるものもあります。
つまり、栗拾いでは、栗の選別は、お客さんがすることになるので、品質が良くないものが混入している割合が高くなることが多いと思います。
まぁ、栗を拾うという楽しみ半分なので、それはそれで特に気にすることはないのかもしれませんが。(^▽^)/
ただ、スーパーなどで売っている栗が安かったり、産地がお店から遠かったり、海外から輸入品などは、栗にあらかじめ燻蒸処理と呼ばれる殺虫処理(ガスで殺虫)が行われていることがほとんどです。
この燻蒸処理を行うと、栗本来の風味が損なわれるそうです。
ブランド物の栗は、わざわざ説明に無燻蒸処理が謳われているくらいなので、やはり、風味が落ちるのでしょうね。
その点、栗拾いの栗は、当然、無燻蒸処理なので風味は抜群だと思います。
美味しい栗の見分け方
それでは、本題の美味しい栗の見分け方についてお話ししていきましょう。
美味しい栗を味わうには、時期と時間が重要
栗本来の風味が残っている美味しい栗がいただきやすいのは、ずばり、9月中旬までの落ちてすぐの虫食いでない栗でしょう。
しかし、なぜ9月中旬までの落ちてすぐなのか?
実は、多くの栗には最初から栗の中にすでに虫の卵があるんです。
栗の虫食いは、もちろん栗が地面に落ちた時に、外から食われる場合もありますが、ほとんどは、この卵が孵化して幼虫になることにより発生します。
だから、多くの栗が虫食いになるのは時間の問題なのです。
この栗は、地元の栗を買ってきて4日、常温放置したものです。
買ってきた当日は、艶もあってよい栗がまえでしたが、幼虫が栗を食い荒らしている証拠の食べかすが栗の表面に見られます。
実際、栗を剥いてみると、やっぱりいました。
体長約5mmのクリシギゾウムシの幼虫です。
栗の食害の主要害虫です。
むしゃむしゃ栗を食べていますね。
別の栗を剥くと、今度は、クリミガの幼虫です。
2013年から3年間のデータに基づく栗の食害の研究※によると9月中旬までに毎日収穫した早生栗「丹沢」の被害果率(期間全収穫数に虫食い栗がどれくらい含まれていたかの比率)は、2.2%以下、9月中旬から10月10日前後に収穫した中生栗(筑波)で4.0%~12.0%、9月後半から10月中旬に収穫した晩成栗(美玖里)で9.7%~34.3%であり、栗のシーズンが進むにつれて栗の中に幼虫がいる確率がぐんと上がります。
※参考文献:「収穫間隔、保管温度がクリシギゾウムシによるクリ果実の被害程度に及ぼす影響」岐阜県中山間農業研究所研究報告 第15号P.42,43
URL:
https://www.k-agri.rd.pref.gifu.lg.jp/houkoku/No.15_2020.3/kurisigishuukakukannkaku.pdf
以上のことを考えると、卵のままの状態では、栗にダメージはないので、幼虫になるまでに栗を収穫して、収穫したらすぐに調理できれば、BESTですね。(^▽^)/
虫食いの栗は、虫食い部分を削れば美味しい?
一般に虫に食われた植物は、防御反応として食害されないようにアルカロイドやタンニン等、虫にとって生態的に不都合な物質を生産することが知られています。
栗も幼虫から食害を受けると、この防御反応が働き、この反応の影響で栗の味が苦くなるんだと思います。
実際食べてみましたが、明らかに虫食いの栗は、多少苦味があって、虫食いでない栗と比べると、食べることはできますが、明らかに美味しくないと思います。
栗を拾う時の見分け方(栗拾いの場合)
それでは、次に、実際栗拾いに行って、どのようなところに気を付けて栗を拾えば、美味しい栗がゲットできるのか?について見ていきましょう。
栗拾いの現場は、こんな感じです。
下にイガ栗がたくさん落ちていますね。
ちなみに、茶色いイガ栗は、すでに栗を取られた状態のもので、イガがそのまま残っているだけです。
そして美味しい栗は、この写真のような栗です。
ただし、お金を払って栗拾いをさせてもらうところでは、写真のように木になっている栗を取るのはNGです。
おそらく、素人が木になっているイガ栗を取るのをOKにすると、栗の木がバキバキに折られることになるからだと思います。
それでも、このような栗が朝一番に行けば十分落ちています。
良い美味しい栗にこだわる場合は、朝一がおすすめですよ。
具体的においしい栗とは、以下のようなものです。
・落ちているイガ栗のイガが緑色のもの
・虫食いでない栗
・栗の表面に艶がある栗
・丸みのある肉厚の栗
これらは、他の栗に関する多くのサイトでも紹介されていると思います。
栗を剥く前の見分け方(虫食い選別)
栗を剥く前に、虫食い栗とそうでない栗の選別をする方法として、水を張った中に栗を入れて、浮いてくる栗は、虫食いの栗と紹介されている記事をたまに見かけますが、実際やってみたところ、そうとは言い切れなかったです。
上の写真なんですが、実際やってみて浮いた栗は9個、沈んだ栗は、10個。
浮いた栗を剝いてみて、虫が入っていたのは6個で他の3個は入っていませんでした。
一方、沈んだ栗を剥いてみると、虫が入っていたのは1個、虫が入っていなかったのは9個でした。
この方法の、理屈としては、虫が入っている栗は、虫が栗を食べた後、空洞ができているので浮くということらしいです。
ということは、虫以外の何らかの原因で、栗の中に隙間ができている栗も浮くということになるのでは?
実際、虫が入っていない栗で浮いていた栗は、皮と実の間に隙間がありました。
購入後、常温4日間放置だったので、乾燥して実が縮んだのかもしれません。
一方、虫入りの栗が沈んでいたのは、虫の大きさが小さかったためだと思います。
栗を剥いているときの見分け方
最後に栗を剥いているときの見分け方なんですが、実際剥いてみて、健全な栗は、みずみずしい淡い黄色みがかった色で適度に堅いです。
剥いてみて以下の3つの場合のような栗は、剥くのをやめて廃棄する方が、おいしい栗の料理になりやすいと思います。
・栗を剥いて、虫がいるとき
・栗の中に白い部分が見られるとき
この白い部分は、栗が乾燥したため白くなっています。
・栗の色が、灰色若しくは暗褐色のとき
栗が腐敗する前の状態でふにゃっとした感じです。
【補足】栗の皮を簡単に剥ける方法ーネットあれこれは本当?
栗調理で一番面倒なのが、皆さんもご存じの皮剥き。
今回、ネットに載っていた方法は、大別して2つ。
一つは、熱湯に30分ほど漬けて、1時間ほど冷ましたあとに剥くという方法で、もう一つは、一晩以上冷凍した後、熱湯に5分程度漬け、引き上げて冷めたところで剥くという方法です。
どちらも、実際に試してやってみた結果、確かに渋皮までやや柔らかくなり、一気に剥けました。
ただ、栗の皮をむいていくと鬼皮だけ剥け、渋皮が残ってしまうということが結構あるのですが、その場合、渋皮はやはり栗剥き器か刃物でないと剥くことができなかったです。
正直、手間をかけた分、鬼皮も手で簡単に剥けるのでは?とちょっと期待していたのですが、それはなかったでした。(笑)
でも、栗の皮を生栗のまま剝いた時は、剥いているうちに刃に鬼皮がこびりつくので、剥きにくかったのですが、これらの方法では、刃に皮がこびりつくことなく楽に剥けました。
まとめ
美味しい栗を手に入れるには、いかに収穫後の時間が短いか!これに限ります!
そして美味しい栗は、虫食いなし、乾燥なし、傷みなしの3無し栗が基本ですね。
お店で買ってくる場合は、地元産であれば、すぐに調理するとおいしく頂けると思います。
やっぱり、絶対やってはいけないことは、買って帰って4日も1週間もそのまま買い置きにしないこと。
どうしても、購入日近日中に調理できない場合は、購入後すぐに冷凍しておくと1週間ぐらいは大丈夫だと思います。
栗の中に虫がいる場合、冷凍すれば死んでしまいますので、虫食いが進む心配はなくなります。
栗の時期も、もう後半になりましたが、秋の味覚をお楽しみください。